矯正治療中のクリーニング

▹ クリーニングの重要性

矯正歯科治療には特殊な技術と知識が求められますが、矯正装置がついている歯に対してのクリーニングも特殊な技術と知識が必要となります。矯正装置を装着すると確実に虫歯や歯周病のリスクが増加します。したがって、本来は矯正治療中に予防歯科を専門的に行っている医院に紹介するのが最も望ましいのですが、予防歯科を専門的に行っている医院でも矯正装置が入った状態でのクリーニング経験があまりないのが現状です。当院では矯正治療中の虫歯や歯周病の予防のため、以下のような対策をしております。

▹ 手術用顕微鏡の利用

当院の衛生士は肉眼でも口腔内のクリーニングを行いますが、必要な場合は手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用できるようにトレーニングを行っております。これにより、染め出し等を行わなくてもプラークや歯石を拡大して確実に除去することが可能となりました。

▹ 矯正装置の選択

矯正装置は取り外しできる装置以外は、表側矯正も裏側矯正もブラッシングが困難となりますが、虫歯のなりにくい装置としては裏側矯正が圧倒的に有利です。これは裏側の方が唾液が流れやすく、歯のエナメル質も厚いためです。したがって、虫歯のなりやすい方や小児などは裏側矯正をお勧めいたします。

▹ 微酸性電解水の利用

微酸性電解水当院ではクリーニングに食品添加物にも使われる安全な微酸性電解水を治療にも積極的に利用しております。虫歯菌や歯周病菌、ウィルス等にも絶大な効果があるため、毎回の調整日に矯正装置周囲を中心に塗布するようにしております。
【殺菌力】細菌、真菌、ウイルスに有効。芽胞菌は45ppm以上で有効。インフルエンザウイルス、マウスノロウイルスにも有効
【危険性】危険性はほとんどない。樹脂製コンタクトレンズは変形を起こす場合がある

▹ 歯科用レーザーの治療

最新のレーザー治療は虫歯予防効果や歯周病予防効果があることも数多く報告されております。特にEr:YAGレーザーは安全性も高く、予防治療に非常に効果があります。当院ではこのEr:YAGレーザーを開業時から導入し、治療も取り入れているため、虫歯や歯周病リスクの高いかたにもある程度対応できるようになりました。私は個人的にレーザー治療はこれまでの歯科治療の常識を変えると予想しています。詳しくはレーザー治療の項目もご覧下さい。